2022年08月18日 RM812 北海道1300 オホーツク

N2なので天候の良い日を選んで出走できるようになったオホーツク1300。

天気予報を見つつ、しばらく雨があまり降らなさそうな予報だったため18日に出走した。

制限時間は109時間5分あるので4泊してもよいのだが、翌月のパワスポ1000やPBPを見据えると少し脚力的にチャレンジングなライドを経験したかったので3泊で計画し、89時間12分で完走。

区間 地点 距離(km) クローズ時刻 到着時刻
スタート セブンイレブン当別太美店 0.0 - 08/18 03:00
SC1 吉野公園 65.1 - 08/18 05:42
SC2 美深峠 201.0 - 08/18 11:55
SC3 抜海駅 361.6 - 08/18 19:07
SC4 稚内恵山泊漁港公園 378.9 - 08/18 19:49
SC5 宗谷岬 414.4 - 08/19 05:53
SC6 カニの爪オブジェ 603.1 - 08/19 15:43
SC7 能取岬 715.7 - 08/19 22:13
SC8 ハイランド小清水725 770.7 - 08/20 08:53
SC9 幣舞橋 877.3 - 08/20 15:01
SC10 襟裳岬 風の館 1065.5 - 08/21 08:22
フィニッシュ セブンイレブン当別太美店 1309.0 08/23 15:05 08/21 20:12

1日目 (当別-稚内 385km)

滞在している札幌のホテルを午前2時に出発。

暗い道を20km少しを走って、予定通り午前3時の少し前にスタート地点に到着。

レシートを取得して3時ちょうどにスタート。

1時間半ほど走ると日が出てきて朝焼け。

さすが北海道、ほとんど信号に引っかかることもなく65km走り、最初の通過チェックに到着。

85km地点、うりゅうに最初のコンビニがあるので小休憩。

さらに115km地点、多度志のコンビニ以降は120km近くコンビニがなくなるので、今度はしっかり休憩。

ここからはしばらく2019年の宗谷岬600でも走ったコースを逆走。

幌加内では一面に広がる蕎麦畑を見ながら、ゆるゆると登る。

廃線となった旧国鉄の深名線の遺構をところどころで見ることができ、朱鞠内の手前には鉄橋もそのままある。

よくもまあこんな人工希薄地帯に鉄道を通したものだ。

朱鞠内湖を過ぎると、宗谷岬600のコースだった名寄峠方面には行かず、そのまま直進。

斜度は5%ほどで淡々と登って201km地点の通過チェックの美深峠に12時前に到着。

そこから20km程度のダウンヒルで美深の市街地に出て、コースから500mほど外れて久しぶりのコンビニで休憩。

ここからは追い風に乗ることができ、走行時は35km/h程度をラクに維持しつつ北上。

音威子府〜中川は少し登りもあったが、順調に飛ばして道の駅なかがわで休憩。

レストランは早くも終わっていたが、売店でナンドッグを売っていたので購入。

その後も追い風を受けながら順調に北上し、国道40号から逸れて315km地点付近の幌延町の市街地に入ったとき、いきなりギアが重くなった。

停止して右のSTIレバーを動かしてみたが手応えがなく、リアのシフトケーブルが切れてしまっていた。

どこで切れているのか調べるため、カバーをめくって見たら、ワイヤがかかっているはずの箇所に見当たらず、タイコの近くで切れてしまった模様。

ただタイコが外に落ちた様子はなく、レバーの内部に切れたワイヤとタイコが残ってしまっていると考えられ、下手にいじらないほうが良いと判断。

幌延町のあと、豊富温泉の手前に5%弱の短い坂があるのだが、インナートップ(34x11)でなんとか登り切ることができたので、少なくとも予約したホテルがある稚内までは走行可能と判断し、そのまま続行することとした。

昼過ぎまでは雲が広がっていたのだが、西の方は雲が晴れていて、利尻富士と夕日がよく見えた。

トルクをかける走り方は苦手なのだが、上り坂では無理やりトルクをかけて登った。

日本縦断では同時刻スタートに固定ギアの人がいて、ギア比は3ぐらいだ、と言っていたのを覚えていたので、言い訳はできないと思っていた。

なんとか360km地点の通過チェックの抜海駅に到着。

抜海駅から日本海側に出ると、ちょうどトワイライトの時間帯。

海沿いに北上して、20時前に通過チェックのノシャップ岬に到着。

稚内のホテルは日本縦断後でも泊まったドーミーイン稚内。

洗濯機が空いていなかったので先に夜鳴きそばを食べる。

TwitterでタイラップでRDを無理やり固定する方法を教えてもらい(できること自体は知っていたのだが、具体的なやり方は知らなかった)、ツールボトルに入れてあったタイラップを使って、5速にRDを固定した。

ほんとタイラップを入れておいて良かった。

その後、洗濯機が空いたので洗濯物を放り込んで、乾燥機が終わるまで待機してから23時前に就寝。

2日目 (稚内-網走 345km)

2日目は4時30分にホテルをスタート。

近くのセイコーマートでドリンクを補給してから宗谷岬方面へ。

この日は快晴で、宗谷丘陵から登る朝日を拝むことができた。

6時前に宗谷岬に到着。

日本縦断以来なので3ヶ月ちょっとぶり。

ただ、宗谷岬以降はずっと向かい風。

フロントのみの2段変速で頑張る。

途中、道路の真ん中に堂々とキツネが居座っていた。

エキノコックスが怖いので近寄りたくない。

猿払あたりでは吹き流しがあったのだが、ほぼ真横。すなわち10m/s以上の向かい風。

踏んでも17km/h程度しか出せなかった。

猿払のセイコーマートで一旦休憩をはさみ、浜頓別を過ぎるとエサヌカ線に。

雲がほとんどない晴天だった上、8時過ぎでまだ観光客も少なく、とても良い景色だった。

枝幸のセイコーマートでは休憩しつつ、この先にありそうな自転車店を検索。

枝幸には1件ヒットしたものの「臨時休業」とあり、その先は紋別に2件ほどヒットしたのでそこまで行くことに。

途中の雄武町ではオホーツク海の間に牛。

紋別の市街地に入って、自転車店の住所が示す場所に行ったのだが見つからず、もう1件はイオンバイクのようだがすでに公式サイトから消えていた。

近くにスポーツショップがあったので店員さんに訪ねてみたところ、「潰れて更地になっちゃった。紋別には他に自転車店はないね・・・」との回答が。

ということで諦めてそのまま通過チェックに到着。

中湧別では普通の自転車店が営業していたので、電話して一応見てもらったのだけど、明らかに知識と技術がなく、現在走行可能なものも壊されそうだったので、作業を続けたがる店主を無理やり止めて、タイラップで再度RDを固定して走行再開。

悪気はないのだけど、最初に「現在はまだ走行可能で、無理なら無理と言ってほしい」と要求したのだから、話をちゃんと聞いてほしかった。

その後、中湧別のセイコーマートで休憩中、Twitterで網走のサイクルショップCSSさんを紹介していただいた。

網走到着は深夜になりそうなのでダメ元で電話してみたところ、なんと出張修理ということでルートの途中地点まで来ていただけることに。

日が沈んだあと暗くなりつつある中、サロマ湖沿いを全力で走った。

浜佐呂間を過ぎて常呂町との中間地点で落ち合うことができ、その場で修理をしていただいた。

無事修理も完了し、常呂町のセイコーマートで休憩。

変速があるって素晴らしい!!

ここまで全力で走ったせいでスタミナが切れ、肌寒くなって少し吐き気も出てきたが、なんとか押し留めて通過チェックの能取岬に到着。

夜の能取岬灯台はこんな感じ。

その後なんとか23時前にドーミーイン網走に到着。

夜鳴きそばは23時までだったのでギリギリ間に合わず。

また、当初の計画では翌日は300kmほど走って広尾のホテルに泊まる予定だった。

ただ、広尾のホテルの最終チェックインが21時で、翌日も向かい風で雨も少し降る予報だったので、21時までに広尾に到着することは無理と判断。

音別の宿にも空きはなかったので、150kmだけ走って釧路までにすることに変更。

3日目 (網走-釧路 150km)

早すぎても釧路のホテルのチェックイン開始時刻より前に着いてしまうので、6時に網走をスタート。

前日に比べれば雲は増えているが、青空がよく広がる。

藻琴から国道を外れて南に進路を変え、このコースでもっとも標高が高い屈斜路湖手前の藻琴峠への登りに入る。

前日のうちにRDが直ったことに感謝しつつ、6%程度の坂道を淡々と登る。

9時前に通過チェックのハイランド小清水725に到着。

ここは多くの参加者が霧に包まれて真っ白な写真を投稿していたのだが、ラッキーなことに屈斜路湖を望む絶景を見ることができた。

下る途中の屈斜路湖の展望台でも記念に写真撮影。

川湯温泉を通って弟子屈まで下ると、周囲に牧場も増え、体験乗馬ができるところも。

弟子屈のセイコーマートで一度休憩した後、鶴居村方面へアップダウン。

鶴居村のセイコーマートで休憩した際、釧路市民のサイクリストと少し談笑し、また途中で「引きますよ」と言ってくれたのだけど、残念ながらブルベでは第三者のサポートを受けられない旨を説明して先に行ってもらった(というか脚力が違いすぎてまずついていけなかったが)。

鶴居村を過ぎて釧路湿原の展望台あたりから雲が多くなり始めてきて、釧路市に入ったあたりでポツポツ降り始めてきたので上だけレインウェアを着用。

釧路の市街地に入ったところで本降りの雨になり、レインウェアをフル装備。

市街地を少し走行して、877km地点の通過チェック 幣舞橋に15時に到着。

折り返したのち、釧路駅前で予約していた釧路のホテルに到着。

雨はこのあと2時間程度で止むが、向かい風は夕方にピークを迎えるという予報。

うまくやりすごすことができそうだ、と思いながら洗濯等をこなして就寝。

4日目 (釧路-当別 430km)

4日目といっても3日目の23時に釧路のホテルをチェックアウト。

風は予報通り弱まっていて、無風か2m/s程度の弱い向かい風。

その代わり、さすが釧路、といったところで霧がひどかった。

途中、920km地点の音別でたっぷりと休憩。

このあと、広尾までは100kmの間、コンビニはない。

というかほとんど人もいない、日本でも屈指の人工希薄地帯。

かつて逆向きに走ったときは雨だったこともあり、延々と何もない道を走った記憶がある。

浦幌で国道38号から外れると、自動車も街灯もほとんどない暗闇をひたすら進む。

海からの霧がすごく、水滴で濡れるので途中で上だけレインウェアを着用。

ただ、上空はよく晴れていて、冬の星座であるオリオン座も見ることができた。

自動車を見かけるのも1時間に1台程度、という孤独感を楽しみながら走っていると、4時近くになると少し空が白み始めた。

4時20分頃になると少し人の気配がするように。

ホリエモンで有名な大樹町を通過。

4時50分ごろに日の出があり、ようやく孤独な暗闇から解放された。

日が昇るとみるみる空が青くなり、雲ひとつない日高山脈が。

100kmの孤独に耐えて、広尾のセブンイレブンに到着。

やはりナイトライドは精神的に疲れるようで、早くも疲労感が出ていたので、コーヒーを飲んでカフェインを摂取した。

その後は黄金道路を南下。

相変わらず海からの霧がひどく、視程が50mになることも。

夜間は自動車とすれ違うのも1時間に1台という程度だったのが、サーファーと昆布漁の人で多くの自動車が通るようになった。

襟裳岬に近づくころには気温も上がって霧も晴れてきた。

8時20分に最後の通過チェックの襟裳岬に到着。

先程まで向かい風基調だったので襟裳岬を通過したら追い風を期待してしまうところ。

だが、ちょうど私が襟裳岬を通過する頃に風向きが南から北西に変わる予報で、残念ながら予報は当たってまたまた向かい風地獄を味わうことに。

相変わらず青空が広がり景色はとても良いのだが。

えりも町のセイコーマートで休憩した時点で釧路から200km、ゴールまでは230km。

広尾で摂取したカフェインのおかげで疲れを感じない状態になっていたので、その日のうちにゴールまで行くことを決心。

様似以降では日高本線の廃線をところどころで見ることができたが、廃線になる前に乗りたかった。

浦河、静内と向かい風に逆らって走り続けるが、だんだんと北西だった風向きが西寄りに。

門別厚賀あたりまで来ると風向きは南西になり、横風になったのでかなり走りやすくなった。

門別を通過する頃には南風になったので、初日の美深〜中川以来の待ちに待った追い風に。

その代わり体に当たる風が減ったので暑くてコンビニで休憩してアイスを食べた。

鵡川から国道235号を離れて安平方面へ北上。

遠浅駅近くのローソンでも暑さに耐えかねて休憩。

このあとは路面状態が悪い道を走行。

両サイドには競走馬の牧場もいくつか。

恵庭〜北広島と追い風に乗って走行していたが、日が沈むと先程まで暑かったのが一気に寒くなった。

北広島のコンビニで防寒用にアームカバーとウィンドベストを着用して、最後の休憩。

すっかりあたりも暗くなった20時12分、ゴール地点に到着。

時間は89時間12分で、一応目標としていた90時間に届いた。

ゴール後

札幌のホテルまで20kmあるので、コンビニでしっかり補給をしてから再出発。

集中力が切れないように気をつけつつ、1時間15分ほどかけてホテルまで戻った。

前日の23時から連続で450km走ってかなり疲れていて、部屋に戻って洗濯後は熟睡した。